
「Jリートは不動産市場の先行きを示す指標のひとつ」
Jリートは、多くの投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産を購入し、その賃料収入や売買益を投資家に分配する商品です。運用資産主体はオフィス中心とした事業主体型や賃貸マンション・アパートを中心とした住宅主体型など様々に分かれています。投資商品の性質上、株式と同様に市場の変化に敏感に反応しますので、不動産市場の先行きを示す指標の一つとして有用です。直近3月にはパニック売りによる暴落があり、現在はパニックも一段落しコロナ後の不動産市場を織り込み始めています。
「商業とホテル業が大打撃」
Jリートを主体別に時価総額の高い順でピックアップし1年前の価格との変動率を表ー1にまとめました。主体別に分けた項目は「事業所・物流施設・住宅・商業・ホテル」です。各主体を比べると商業・ホテルが急落しています。ニュースでも繰り返し報道されているように飲食・観光宿泊・百貨店などは新型コロナの猛威が直撃しているのでしょう。逆に巣籠り消費でアマゾンなどオンラインショッピングの追い風で物流施設が上がりました。住宅・事務所に関してはまだ新型コロナによる影響は少ないようです。
「住宅・事務所は選別の時代突入か」
事務所は商業・ホテルほど影響を受けておりませんが、今後テレワークなど働き方改革の推進により従業員が働くために増床する機会は極端に少なくなるでしょう。成長=人員増=オフィス増床という時代は終わり、本社は会社のシンボルとして帰属意識を高めるための象徴のような役割を期待され都心3区(中央区、港区、千代田区)の希少物件に人気が集中し、周辺部は苦戦するのではないでしょうか。住宅も同様に都心からの距離が最も重要視されていた時代に変化が起き、ライフスタイルをより重視した人気のエリアとそうでないエリアでの選別の時代が始まるのではないかと注視しております。
株式会社不動産ギャラリー
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三井ホームのランドパートナー